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広報誌「のぞみ」Vol.407

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本業で仙台を支える~未来に伝えるメッセージ~

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木を植える鮨屋~「千年希望の丘」植樹活動 ~

「森→土→雨→川→海→海産物」この循環を三陸の恵まれた漁場では何千年も繰り返して来ました。しかし、人間の「消費の100年」でこの循環が崩れかけています。

そこで弊社では、津波からの防災対策としては勿論のこと、鮨屋の源である海産物、それら海の食物連鎖の底辺である「植物プランクトン」の適度な栄養素を守るため、植樹活動を始めました。植物プランクトンの必須栄養素は、川から流れてくる「フルボ酸鉄」にあります。専門的には、木々が枯れ葉を落とし、土に還る過程でフルボ酸を発生させ、そのフルボ酸と土中の鉱物である鉄が結合し、「フルボ酸鉄」になります。 非常に細かい「植物プランクトン」の細胞膜を浸透できる唯一の鉄分です。 植物プランクトンは人間同様、鉄分を摂取できなければ、あらゆる栄養素を細胞に送ることができません。

震災ガレキを中心とした再生資材を活用した丘(マウント)を構築し、全国のボランティアや地域住民の協力を得て、本来その地にあるべき三陸の潜在自然植生林のどんぐりを拾い、各家庭で1~2年間苗木を育てたうえで植樹しています。この丘は、津波の力を減衰させる津波除け「千年希望の丘」としての役割だけでなく、後世の人々へ東日本大震災と津波被害の大きさや地元住民の想いをつなぐためのメモリアルパークとしての役割も担っています。

また、防風林であった「クロマツ」の代わりに、防災林になり得る「タブノキ」などの照葉樹林を植えることで沿岸の「森の防潮堤」を実現します。コンクリートの防潮堤も併用しますが、基本方針に「自然の驚異」には「自然の力」で対抗することを前提として、劣化するものをできるだけ使用せず自然に成長していく樹木で地域を守ります。

岩沼市を中心に官民一体となって取り組んでいるこの運動は、広く三陸沿岸の 各自治体に対して持続可能な防潮堤づくりの見本となっています。また、防潮堤植樹活動の輪を広めるべく私の地元である石巻市と協議し、検討を始めています。植樹した木々が森となって岩沼市沿岸を中心に三陸沿岸に広がっていく活動を推進し、長期的プロジェクトとして取り組んでいます。

この活動を通して今年、地域社会貢献・環境配慮部門 農林水産大臣賞を受賞させて頂きました。まだまだ、経歴も浅い運動にはなりますが、沿岸部はもちろん山岳における森林の植樹活動プロジェクトも合わせてご報告出来るよう推進していきます。

株式会社アミノ 代表取締役社長 上野 敏史氏

0011981年宮城県石巻市生まれ。うまい鮨勘、鮨正をはじめとする飲食店を経営(寿司店を中心に国内30店舗、海外1店舗)。2016年3月、「木を植え、山と川を育て、海産物や美しい三陸の海を守る」地域貢献活動が評価され、第24回優良外食産業表彰「地域社会貢献・環境配慮部門」で農林水産大臣賞を受賞する。

株式会社アミノ

仙台創生

地方創生とは、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本 全国の活力を上げることです。特に東北は、過疎化対策・少子化対策と共に事業承継対策が必要で、この「過疎化・少子化・事業承継」の3つの視点から東北における人口減少問題に関する課題と解決策について、述べさせていただきます。

2014年5月、元総務大臣である増田寛也氏が座長を務める「日本創成会議」に おいて、2040年には若年女性の流出により、全国で896の市区町村が人口減少による消滅の可能性がある「消滅可能性都市」になると発表され、世間に衝撃を与えました。

東北地方では、福島県を除く全5県の市町村のうち、実に81.5%が消滅する可能性があるとされています。(宮城県は35市町村うち23の市町村、65.7%が消滅する可能性があると発表されています)

このような人口減少問題に向き合う第一のポイントは過疎化対策です。東京都 など一部の都市を除いて全国的に過疎化が進んでおり、特に東北では顕著で深 刻な問題となっております。

過疎化対策を解決する方策の一つとして、東北に雇用を創出し、UIJターン を希望する優秀な人材を呼び戻すことが必要です。企業の永続的な成長、発展のためには、優秀な人材の採用が不可欠で、そのためには、UIJターンを希望する人材を積極的に受け入れていくことが大事です。

特に正社員の採用に困っている地元企業に対し、求人ニーズに見合った優秀な 人材を的確にタイミング良く採用することで、他社に打ち勝つ競争力を獲得す ることができます。そして事業が拡大することで、新たな雇用が生まれ、さらに優秀な人材が採用されて、地域が活性化していきます。まさに「正のスパイラル」を創り出していくことが、『雇用の創出』『人材の呼び戻し』につながり、地方創生につながっていきます。

地元から人材を流出することを止めるのも必要ですが、最も大事なのは、東京などの都市圏へ流出した人材を東北にUIJターンで呼び戻すことです。

「東京在住者の今後の移住(Uターン)に関する意向調査」によれば、男女ともに 20代・30代の地元へのUターンの意向が47%にも上り、男性の50代が51%とUターン希望が多いという結果が出ています。政財界のリーダーの多くは60代。特に50代や60代はまだまだ現役です。

また、地元企業から、人材紹介会社に数多く寄せられる求人ニーズは以下の通 りです。 1後継者の右腕・左腕などの幹部人材2営業や管理部門などの即戦力人材 3新規事業立ち上げの実務経験がある人材 40代で社会経験のある優秀な若手人材 それぞれの採用が上手くいっている企業が、企業競争力を高めて勝ち続けています。最後に、優秀な人材を獲得することができる5つのポイントについてご紹介します。

  1. 採用はトップの仕事であること採用では、トップ自らが先頭に立って、リーダーシップを発揮して優秀な人材を獲得する。そういう企業が、成長・発展しています。
  2. 求める「人物像」を明確な言葉にすること。どのような人材が自社の業績にもっとも貢献しているか。また、業績を伸ばしていくにはどのような人材が必要なのか。ということを具体的な言葉で表現することが必要です。
  3. 採用は「営業」そのものであること採用にあたっては、求職者に自社の魅力と経営者の熱き想いを十分に伝え、口説き落とす気持ちで接することが必要です。
  4. 可能性採用を心掛けること。「今後どれだけ可能性を実現していけそうか」その芽を見い出し、そこに目を向け、可能性採用して一緒に成長していこうとする想いが大事です。
  5. 優秀な人材を採用することを決して諦めないこと。社長の代わりに人材紹介会社が優秀な人材を探し出します。その後は、社長が 夢や想いをぶつけながら口説き落として頂ければ、必ず良い人材を採用できると思います。

以上のポイントを地元企業が積極的に実践していただくと、優秀な人材を採用 することができ、会社が成長・発展し、東北の未来が開けると確信しております。

 

松橋社長プロフィール

003ヒューレックス株式会社 代表取締役社長 松橋 隆広
まつはし・たかひろ 1963年青森県生まれ。1986年山一證券㈱入社。2003年ヒューレックス㈱設立、2013年マリッジパートナーズ㈱設立、2016年東日本事業承継推進機構㈱を設立し、それぞれ代表取締役社長に就任。事業承継の総合的な支援を行っている。

ヒューレックス(株) マリッジパートナーズ(株)

仙台商工会議所青年部 × 仙台JC

本号は、仙台商工会議所青年部2016年度会長 吉田英樹氏にお話しをお聞きしました。

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今年度のテーマは「交流」

仙台商工会議所青年部(以下仙台YEG)は本年15年目を迎え、仙台YEGらしい文化、流れが形成されてきました。今年度は「交流」をテーマに掲げ、仙台YEG魅力アップ宣言!創造・挑戦・ともに感激!というスローガンのもと仙台YEGの歴史・文化を尊重しつつ、魅力的な会にして人を集めていきたい、楽しんでもらいたいという思いで活動してきました。

003本年度はメンバーに少しでも多くの経験を積んでもらえる場を増やしたいという思いから、スポーツ交流委員会と国際交流委員会という2つの委員会を増やしました。仙台YEGだからこそできる事業を行いたいとの考えのもと、スポーツ交流委員会では、メンバーである楽天イーグルス、ベガルタ仙台、ヴォスクオーレ仙台、仙台89ERSという在仙プロスポーツ4団体の協力のもとで、仙台市の子どもを対象に多くののスポーツを体験できるイベントを行いました。これは全国のYEGの中でも、仙台YEGでなければできないイベントかもしれません。

また、国際交流委員会では、近年関係が深くなっている東北大学のグローバルラーニングセンターと協力して、東北大学に2000人ほどいる留学生との交流の機会を作っています。東北・仙台ではインバウンドを増やすことに力を入れていますが、せっかく海外から来ているのに、仙台のことをほとんど知らない留学生に、仙台の魅力を知ってもらう機会になってくれればと思っています。

仙台の発展という点からいえば、12月に今年で5度目になる学生向けのイベントを行いました。しごと交流会という名称で行っているこのイベントは、どうしても首都圏・大手企業に若い人材が流出している現状に歯止めをかけるべく、仙台の若手経営者の生の声を聞いていただき、地元の中小企業の魅力を知ってもらいたいという思いで行っています。講師としてメンバーである若手経営者は50名ほど、学生は170名ほどの参加があり大変盛り上がりました。今後も継続的に実施することで、仙台の経済活性化に貢献していきたいと考えております。

~仙台青年会議所への期待~

仙台青年会議所は、伝統があり、団結力が強く、そして行動力が高いイメージがあります。東日本大震災の際はもちろん、熊本の地震の際にも、対応がとても早かったと思います。また地元では、大規模な仙台七夕花火祭を主催されるなど、仙台の活性化に貢献されており、我々としても学ぶべき点が多いです。最初にお話ししました通り、今年度のテーマは「交流」です。仙台の発展に向けて、お互い協力しながら共に活動できれば嬉しいです。

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仙台商工会議所青年部 2016年度会長 吉田英樹氏の会長挨拶はこちら

理事長挨拶

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002公益社団法人仙台青年会議所
第66代理事長 松井 佑介

この度、公益社団法人仙台青年会議所第66代理事長を拝命することになりました。松井佑介と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

私たちは、2011年3月の東日本大震災において、被災した方々が、自らも物資困窮した過酷な状況にあるにもかかわらず、それでもなお相手を思いやり、お互いに命を繋ぎ生き抜いている姿に「やさしい強さ」を見ました。やさしさは、相手の立場を尊重する思いやりの心であり、強さはお互いを認め合いながら、助け合いながら力強く行動することです。
この利他の精神こそが、今この時代に一番必要なものなのではないかと考えます。

2017年は私たち一人ひとりがこのやさしさと強さを兼ね備え、未来に向けて積極的に行動することにより、未来へのしあわせな仙台の実現に向けて運動を展開してまいりますので、1年間どうぞよろしくお願いいたします。

基本方針

  1. 市民一人ひとりがやさしさと強さを持つ仙台(まち)の創造
  2. やさしく強い心を持った青少年の育成
  3. やさしい強さを備えた地域を牽引するリーダーの育成

事業計画

  1. 仙台JCの未来に繋げるJCブランドの確立
  2. 未来にやさしい強さ溢れる仙台(まち)を伝える事業の企画と実施及び検証
  3. 第48回仙台七夕花火祭の企画と実施及び検証
  4. やさしさと強さを兼ね備えた仙台(まち)を創造する事業の企画と実施及び検証
  5. やさしい心で力強く行動する子どもを育成する事業の企画と実施及び検証
  6. 未来のために活躍する地域のリーダーとなる新入会員の拡大と研修事業の企画と実施
  7. 民間外交の推進及び姉妹JC関連の交流及び友好都市との新たな繋がりの推進
  8. 情報発信ツールを組み合わせるクロスメディア戦略の確立
  9. 出向者の支援
  10. 基本計画に基づき各委員会を通じて行う事業

マツ散歩

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やさしく、つよい仙台娘

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「玉虫塗」は、艶やかに照り返す発色と光沢が特徴の、仙台生まれの漆芸です。光の加減で色合いが微妙に変わる、その豊麗な色調がタマムシの羽根に似ていることからこの名が付けられました。独特の風合いに加え、「玉虫塗」はもともと国策として開発された特許技術であることも大きな特徴です。

「玉虫塗」は、昭和7(1932)年、国の初めての試みとして仙台に設置された国立工芸指導所で、「輸出」のために開発されました。当時指導所では、海外の嗜好に合うように、色、デザイン、質感すべてに熟考を重ねて新しい漆工の可能性を模索していました。そこで開発されたのが、「銀粉」を撒き、その上から「染料」を加えた透明な漆を塗り上げるという独特の技法です。この着想を取り入れることで、これまでの漆器にはない、鮮やかな色と輝きを出すことができるようになりました。

東北工芸製作所は、昭和14(1939)年に玉虫塗の特許実施権を得て、その後、国内・海外向けに次々と新商品を製作して参りました。昭和60(1985)年には宮城県の伝統的工芸品の指定を受け、現在は献上品、記念品などでも多数ご注文をいただき、仙台の特産品として親しまれています。

003伝統的な品々を作る一方で、東北工芸製作所では、いまのライフスタイルに合うさまざまな新商品の開発を続けています。2011年には、「戦国BASARA」「ジョジョの奇妙な冒険」など、話題のアニメとコラボレーションした玉虫塗の絵葉書を発表。震災後は伝統工芸品としてただ飾るのではなく、くらしの中で自然に触れ、味わい、楽しむために生まれた新しいシリーズ「TOUCH CLASSIC」を展開し国内外の注目を集めました。Gucciとのコラボレーション、産業技術総合研究所東北センターとの共同研究開発でものづくり日本大賞経済産業大臣賞なども受賞し、様々な企業や業種の方々との取り組みも話題となりました。

東北工芸製作所は、仙台で産官民連携により生み出されたこの新技術をさらに改良・向上させながら、これからも「使う工芸」「時代に合ったものづくり」にこだわり、新しい用の美を作り続けていきます。

有限会社 東北工芸製作所 佐浦 みどり

002東北工芸製作所店長。盛岡市出身仙台市在住。
東北学院大学卒。一男一女の母。
銀行勤務を経て、結婚を機に宮城県指定の伝統工芸品「玉虫塗」を手がける仙台市の東北工芸製作所に入る。仙台ビジターズ産業ネットワークコアメンバー。

有限会社 東北工芸製作所

色のしかけから持つべきビジネスの視点

「えっ!?ビジネスに色ですか?」

多くの方がそう思う。こちらの連載でその重要性をお伝えしたい。さて、私が色に注目したのは、親戚の会社が下請けから脱却、その住宅販売の手伝いがきっかけ。なかなか売れなかった時、これまでの家の常識を打ち破る発想とともに、区分けした時に車庫入れしづらい土地が出てくることから、コストのかからない色に注目。今では当たり前の主婦をターゲットにしたのが功を奏して、1回の新聞折込チラシで完売。女性のお客さまの喜ぶ姿を見た。一つ注意しよう。何色を塗ったのかと気になる方もいるが、経営者の持つべき視点として、「色を見たお客さまの反応に気付く」ここに注意しないと売りづらい時代に売っていくことは難しい。次回に続く。

うえた さより プロフィール

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集客コンサルタント、マーケティングプランナー
株式会社ローズ・ウェッジ 代表取締役
企業、自治体の集客に努める。コンサルティング、執筆、セミナー・講演業。集客に心理的アプローチを高めて売るという方法を生み出したのが特徴であり、これからの売りづらい時代に必要だと説いている。著書に「たった1秒の『イメージ色』で行列店に変わる」(経済界刊)がある。

公式ホームページ

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