「明るい豊かな社会」を築き上げよう!!公益社団法人仙台青年会議所のWEBサイトです。

理事長所信

2016年度 所信

正方形

第65代理事長 吉田 勝利

未来を照らす光輝の輪を拡げよう!
~仙台(まち)を光り輝かせるのは我々、青年の責務である~

東日本大震災が発災して5年が経過しようとしている今、被災地の方々は現実と向き合い、一日でも早い復興に向けて明るい未来を想い描いている。震災からの復興が進む中、我々は真の復興とはいかにあるべきかを真剣に考え、地域の光り輝く未来を想い描かなければならない。日本・世界で光り輝かせる震災後時代の仙台(まち)を築いていくのは、我々、青年の責務である。

はじめに ~中長期ビジョンの実現へ~

2008年に仙台青年会議所へ入会した私が、この8年間の経験なくしては、今の私を語ることができません。積極的に活動することが不得意であった私が、周囲で支えてくれた先輩方や仲間のおかげで、JC運動に向き合い、地域を愛する心や青年としての役割に気づき、価値観が大きく変わりました。そして、私はこれから経験したことのない大きな目標に向かって、「しあわせを共感できる仙台」を実現するために、メンバーとともに光り輝く未来に向けて進みます。
日本の青年会議所は、戦後間もなく東京で産声をあげ、これからの日本を再建するという志をもった若者たちが全国各地で青年会議所を誕生させてきました。仙台青年会議所も全国で11番目に設立し、「明るい豊かな社会の実現」を理想として、地域の発展に向けた運動を展開し、その理想を実現する真のリーダーを育成し続け、本年で65年の節目を迎えます。これからも仙台青年会議所はメンバー一人ひとりの英知と勇気と情熱により、市民や地域を光り輝かせる未来へと導きます。
昨年から始動した仙台青年会議所の中長期ビジョンは、東日本大震災から10年後の2021年に「しあわせを共感できる仙台」の実現に向けて策定されました。本年も、私たちが展開していく運動において、このビジョンを礎とし、地域を牽引していくリーダーとして、地域の未来を光り輝かせ、2021年に「しあわせを共感できる仙台」の実現に繋げます。

仙台(まち)が灯す光りの輪

東日本大震災から1年が経過した2012年3月11日に私たちは全国、全世界から頂いた多くの支援に対して、市民とともに感謝の気持ちを世界へと発信する事業(キャンドルナイト)を立ち上げ、毎年実施しています。これからも地域を牽引して行くリーダーとして、3月11日に市民と心をひとつにするとともに、震災から学んだ他を慮る心や感謝の気持ちを発信し、次世代へと未来永劫伝えて行かなければなりません。
昨年、第3回国連防災世界会議が仙台市で開催され、世界の防災と減災について議論が交わされました。仙台青年会議所は、2014年のキャンドルナイトから感謝の想いを発信するとともに、防災・減災に強い仙台(まち)を実現するために「しあわせの黄色いハンカチプロジェクト」を実施しています。これは有事の際に、黄色いハンカチ等を各家庭、商店街、地域の企業の目立つ場所に掲示し、無事であることを意思表示することで迅速な安否確認を可能とする事業です。昨年は、3月11日に市内の商店街を中心に黄色いハンカチを掲げて頂き、そこで活動する人たちや、訪れる人たちの防災意識向上に繋げました。本年も、この運動を地域はもとより、世界へ向けてより効果的に発信することで震災後時代を築いていく礎とし、私たちと行政と市民が協働して発揮する地域の力によって、いかなる自然災害からも被害を最小限に抑えるとともに、地域の光り輝く未来を切り拓くことに繋がると確信しています。
灯される黄色い光りは「しあわせを共感できる仙台の実現」へ向けた希望の光となり、そこに住み暮らす人たちの感謝の想いと地域の力によって、防災・減災の意識が高い仙台(まち)を実現することができるのです。

未来に光り輝く仙台七夕花火祭へ

1970年に始まった仙台七夕花火祭は、七夕まつりの前夜祭として始まり、今では8月5日に約45万もの人が訪れる夏の風物詩として、地域にはなくてはならない事業となりました。市街地に隣接し、自然景観が眺められる広瀬川周辺で打ち上げられる花火ですが、その周辺では、昨年開業した地下鉄東西線により、沿線や駅周辺の人の流れや景色が変化しています。また、震災後は鎮魂と真の復興に向けた狼煙として打ち上げられ、地域が未来に向けて歩みを続ける中で、仙台七夕花火祭も時代の変化に対応し、光り輝く未来に向けて進化させることが必要です。
本年で第47回目を迎えるこの事業は、約16,000発の花火が打ち上げられ、訪れる人に地域を愛する心を醸成して頂くことを目的としています。近年では、多くの市民の皆様にパートナーとして参画して頂き、私たちと市民が協働で実施する事業へと進化して参りました。2016年は、震災から5年の節目を迎える花火祭を真の復興に向かって歩んで行くまちの夜空に光輝の輪を拡げ、市民や他団体との連携を強化していくための「場」を創造して参ります。そして、全国でも数少なく市街地で打上げられる安全でクリーンな花火祭を、地域資源としての価値を高めるとともに、市民や他団体と協働で開催できると確信します。
地域を愛する市民の行動力で、仙台七夕花火祭を進化させ、地域の文化として昇華させることが、未来の光り輝く仙台(まち)を築くのです。

震災後時代の仙台(まち)の独自性を創造する

仙台市は東北唯一の政令指定都市として発展し、「学都・仙台」としても全国的に有名で大学や専門学校では、多くの研究が成されています。しかし、仙台市は工業基盤が薄く、研究成果の多くは他の地方に流出し、地場で産業化される例は極めて少ないのが現状です。仙台市は人口増加を続け、全国的にも若年層の割合は大きいものの、全国的な少子高齢化の進行とともに、とりわけ生産年齢人口の減少が仙台市でも著しい状況です。これからの地域を光り輝かせるには、地域に人材と資金を呼び込めるような、生産性の高い、活力に溢れた産業を取り戻し、次代を担う若者にとって魅力溢れる地域を構築していくことが必要です。
政府は地方創生を打ち出し、主要な柱として、東京一極集中の解消や、地域の就業機会の創出などが据えられています。昨年、仙台市は政府が掲げる地方創生特区として認定され、社会起業家の拡大や女性の社会進出を拡大し、地域が抱える課題解決に向けた取り組みを実施しようとしています。私たちは青年経済人として、次代を担う若者と共感し、ともに活動することで、光り輝く地域づくりに取り組み、新たな経済成長モデルの構築に繋げます。また、そこで活躍する若者と女性の知恵と行動力を集約させ、私たちと協働することで、光り輝く地域を創造し、地域発のイノベーションを促進させます。そして、地域資源の価値を高める地域ブランディングを確立することで、「独自性」を活かした新たな産業が生まれると確信します。
今までの国に頼る地域運営では、その地域は消滅してしまいます。これからの地域は、自律的で持続的に光り輝く未来を切り拓いて行くことが、震災後時代の仙台(まち)へ進む大きな一歩となるのです。

地域の大人が子どもたちの未来を切り拓く

近年の社会情勢は、少子化、核家族化、都市化、情報化、国際化など、社会の変化を受けています。さらに、地縁的なつながりの希薄化、経済性や効率性を過度に重視するものの考え方、自己中心的な大人の存在などの社会風潮が囁かれています。このような社会状況が、子どもの教育環境や子育ての環境を変化させています。
子どもが自立するためには、実現や成功などのプラス体験はもとより、葛藤や挫折などのマイナス体験も含めた心に響く体験が必要不可欠です。本来教育とは、社会や学校教育の前に、家庭で大人が子に対して行なうことが重要です。子に何かを伝えるとき、そこには深い愛情と、自分の生涯をかけて守り抜くという強い信念による実行力が伴ってなければ、大人が子を教育することはできません。まずは、大人が子に対して説得力を持つことを認識しなければなりません。子どもが大人の大きい背中に憧れ、偉大さや温もりを感じるためには、家庭での親の背中とは別に、地域の人たちも親に代わる大人の背中を見せる必要があります。さらに、地域の子どもは地域で育てていくとともに、地域全体が次代を担う子どもたちを守っていくという気概と覚悟を持つべきなのです。そして、日本人が本来持っている良心で、忘れられている価値観である「道徳心」を醸成し、子どもたちへ素直にありがとうと言える「感謝」の想いを芽生えさせることが、地域の大人が果たさなければならない最大の責務なのです。私たちは、次代の担い手となる子どもたちが描く夢や希望を大人・学校・地域が認識し、共感することで、子どもたちが光り輝く未来へ羽ばたけると確信します。
大人が感謝と想いやりの心をもち、親子が心を寄せ合い、安心して生活ができる社会を醸成することが、子を持つ大人として、責任世代である私たちの責務なのです。

未来を切り拓く仲間とともに

近年の青年会議所が抱える課題のひとつに会員の減少があります。日本は生産年齢人口の減少により、青年と言われる私たち世代の人口減少が原因かもしれませんが、そればかりの理由ではないと考えます。その要因として、入会3年以内に退会する会員が多いことがあげられます。入会してすぐに退会してしまうメンバーが少なくないのは、青年会議所の運動や活動の趣旨を理解していないのではなく、私たちが組織の存在意義や素晴らしさを伝えることが急務かつ必要不可欠なのです。この組織の存在意義を見直し、運動の本質を理解しあい、情熱を傾けて相手へとメンバー一人ひとりが青年会議所の魅力を伝え、会員を拡大することが重要です。
近年の生産年齢人口減少による経済の後退が危惧される中、女性の社会進出が期待されております。国としても、待機児童の解消、職場復帰や再就職、子育て後の起業などを支援し、最近は身近な場面で女性が活躍している姿を多く見るようになりました。このように、多くの女性が社会進出を果たしている中、私たちも女性の価値観を取り入れ、新たな組織へと進化しなければなりません。そのためには、具体的な数値目標を掲げ、組織としての戦略を立て、地域に清新な風を吹かせる女性会員を増やすことで、地域で活躍する女性から共感を得られ、新たな地域を創造する組織へと進化するのです。
価値ある人生を育む青年時代に互いを高め合い、自分自身に多くの学びを与えてくれるのが青年会議所です。メンバー同士が切磋琢磨しながら、地域の発展や人々の意識変革を目的とした運動を展開することが、メンバーの資質向上に繋がり、地域を牽引していくリーダーが生まれるのです。

真の国際人として

青年会議所メンバーはJCIという国際組織の一員として、民間外交の重要な一翼を担っています。そのような役割を担っている私たちは、国際交流の機会において、自国の文化や歴史といったアイデンティティを理解し、様々な国の相手の文化を尊重したうえで、相手と交流を深めていく必要があります。現在の日本で、外国人に日本固有の文化・文明や、宗教・歴史観を語れる人は多くありません。国際社会においては、自国のアイデンティティを確立し、自らの言葉で伝えることで相手から信用を得られるのであって、これは個人でもできる民間外交です。それにより、自国と相手との文化の違いを受け入れ尊重し合うことで、相互理解による世界平和が実現されるのです。
仙台青年会議所は海外の青年会議所と姉妹締結を結び、ともに相互理解を深めて参りました。ここ近年は、姉妹青年会議所のメンバーとJCI ASPAC(アジア・太平洋地域会議)やJCI WORLD CONGRESS(世界会議)などで交流する機会が増え、互いの活動報告や未来に向けての交流を深めています。このような海外で開催される国際会議では、個と個の交流、世界と地域が交流できる絶好の機会になります。私たちは、相互の発展につながる民間外交の一翼を担っていくために、このような国際会議や国際交流の機会を仙台市で実現する意義は極めて大きいと認識し、この機会の実現へ向けた調査・研究に取り組んで参ります。
仙台青年会議所は2005年に長春市の青年聯合会と友好締結しましたが、近年は双方の交流が思うように進みませんでした。しかし、2014年に日本青年会議所は中華全国青年聯合会と「日中未来友好協定」を締結し、それを契機として2015年に仙台青年会議所は長春青年聯合会と青少年事業の展望などの意見交換する「場」を持つことができました。今後も、光り輝く未来に向けて双方の交流を促進し、共同事業の開催へ向けた活動に取り組んで参ります。
私たちが光り輝く未来に向かって更なる飛躍を遂げ、相互理解を深める「場」を創造し、国際社会の一員として民間外交を推進することが、恒久的世界平和をめざす私たちJAYCEEの使命なのです。

求められる情報力で光り輝く組織へ

インターネットが定着した現代社会おいて、世の中には膨大な量の情報が氾濫しています。急激に増大した情報により、個々の「価値観」も多様化し、生活様式や人の考え方にまで重大な影響を与えています。また、マスメディアによる一方的な情報発信に対して、何の疑問も抱かずに無条件で受け入れ、何ら無防備でいると、その情報によって思考が偏ってしまう危険性があるのではないでしょうか。私たちは、この膨大な情報を精査し、分析する力を身に着けて正しく活用することが必要です。これは、JC運動の情報発信にも言えることです。
私は、市民が青年会議所の存在すら知り得ないことをよく耳にします。それは、私たちの情報発信力不足と、JC運動が地域に必要とされているのかなどの検証不足が原因ではないでしょうか。経済活動においても、顧客のニーズに合わない企業はいずれ時代の流れに乗れないまま消滅してしまいます。JC運動においても地域が抱える課題を的確に捉える必要があります。青年会議所は何を行なっている団体なのかを伝えることも必要ですが、地域の発展にどのように向き合い、運動を展開しているかを伝えることが重要で、地域のニーズをメンバーが認識し、青年会議所の価値と社会的認知度を向上させるべきです。それには、私たちが情報を発信するだけでは効果が薄いことを認識し、新たな価値を情報力で見出して参ります。
地域が求めるニーズを顕在化させ、今まで目に見えず、気づきがなかったものを「可視化」させ「意識化」を促す新しい情報力が、仙台(まち)を光り輝かせると確信します。

むすびに ~光り輝く仙台(まち)の創造に向かって~

現代の日本は、「誰かがやってくれるであろう」「言っても変わるはずがない」という無関心が蔓延しています。そのような時代に、無関心層が社会に参画する意欲を向上させるためには、新しい価値観に触れることで意識変革を促す必要があります。物質的に豊かになった日本では、目的意識を持つことができるものの、それに情熱と信念を向けて前に進める人が多くはなく、そこに住む人が夢や希望を描けなければその地域は衰退の一途を辿って行くのです。
この地域の光り輝く未来を想い描けるのは誰なのでしょうか。それは、まさしく私たちJAYCEEです。日本が住みよい国となり、この地域が日本の中で光り輝き、日本・仙台(まち)に生まれてよかったと実感するには、地域に住むすべての人々が、自分たちの国や地域に誇りと愛着を持ち、自分たちの生き方に自信を持ち、それを光り輝く未来にも引き継ぎながら社会を創るべきです。我々は、地域を光り輝かせるリーダーとして、弛まない努力と揺るぎない信念で、ひたむきに歩み続け、いつの時代も自分たちが住み暮らす地域を豊かにし、次代を担う子どもたちのため、光り輝く未来を創造しなければなりません。

我々は、礎となろう。
未来の世代が、その山の頂に辿り着くための道を切り拓く役割を担おう。
我々は、願おう。
未来の世代の礎となる覚悟を決めたとき、未来の世代への祈りとなり、良き時代を築くと。

仙台(まち)に光輝の輪を拡げよう!
仙台(まち)を光り輝かせるのは我々、青年の責務なのだから。

お気軽にお問い合わせください

  • ニッポンサイコープロジェクト
  • 全国JCサッカー選手権大会仙台大会
  • LOM中長期ビジョン~2021
  • Facebook
  • Hatena
  • twitter
  • Google+
PAGETOP
Copyright © 公益社団法人仙台青年会議所 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.